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商業施設の売上報告端末 [情報システム]

ショッピングセンターの売上管理業務は毎日の繰り返しの定形業務である。
毎日の業務をいかに効率的に行うことができるか、究極的には無人化できるかが課題となる。
売上管理業務は、前日の売上報告の照合確認作業が伴う。
照合確認作業とは、前日の売上報告とレジ精算Zジャーナルを照合することである。
レジ精算ジャーナルは、売上内容証明であり、証憑となるものであるから必須である。

30テナント規模程度の売上管理を行う商業施設では、テナントに設置するクレジット端末から売上報告をするケースが多くみられる。

この場合は商業施設オーナー又は管理会社が、クレジット会社と包括契約を行い入居するテナントはその契約で、クレジット販売ができるものである。

この場合はクレジット端末を利用したレジ締め後の売上報告入力機能ということとなる。

テナントに設置する端末からの売上報告は、デベロッパー側の事務効率はどの程度向上するかという側面をまとめてみた。

テナントに設置する端末方式は3種類ある。

①クレジット端末利用
②PC利用
③POSレジ利用

①クレジット端末

クレジット契約に基づいて、メインはクレジット販売であるが売上報告用にも利用するものである。

売上報告入力をすれば、端末から売上報告ジャーナルが印字される。
テナントは売上報告ジャーナルにレジ精算Zジャーナルをつけて、デベロッパーに提出することとなる。

デベロッパーはこれを照合確認をして、売上報告が誤っているものだけをテナントに確認後にコンピュータに入力修正する。
(クレジット端末から入力されたものは、翌日にはコンピュータシステムにすでに登録されている)

メリット
クレジット利用端末を別途に利用することから、売上報告用としての費用はかからない。

デメリット
クレジット契約しない場合は、この方式は不可能であり、もし売上報告のためだけにクレジット端末を導入することは、端末価格×台数に端末コントロール用のサーバーシステムを加算される費用となり、投資は過剰投資となる。



②PC利用


PCからネットワークを通じて売上報告をとる方法である。
売上報告の印字は行わない(テナントにプリンターの設置義務を課すのは難しい)
テナントはレジ精算ジャーナルを所定の台紙に添付してデベロッパーに提出

メリット
テナントは、売上報告履歴を確認でき、またデベロッパーが確定した売上を確認できる。

デメリット
PCのウィルス・故障・フリーズなどの問題があり管理会社とテナントのルールが必要となる。


③POSレジ利用


デベロッパーからの統一したPOSレジをテナントに設置することである。

メリット
POSレジの精算ジャーナルはレジ締め時にデータ転送されることから、テナントは売上報告と精算ジャーナルの提出をしなくてよい。
また、デベロッパーも照合作業を行わない。

デメリット
費用が高価ある。照合作業するコストとの比較となる。
全テナントに設置を義務づけることは現実的ではない。(50%の設置だと照合作業が残る)
また、設置したとしてもチェーン展開しているテナントは自社POSがあり、デベロッパーのPOSに最後に売上報告用として打ち込むこととなり、まったく意味がなくなることがある。
投資要素として、POS価格×台数+POSコントロールサーバシステムとなり、過剰投資となる。



以上の端末ごとの利用方法とメリット・デメリットをまとめたが、
最後に照合作業とシステム入力(端末からの売上訂正含む)作業の割合をまとめる。

テナント売上報告が正しいかどうかは、レジ精算ジャーナルとの照合であることは、端末を利用しても、しなくても必須である。(POSレジ利用を除く)



■まとめ


売上確定する全工程作業の80%である。
コンピュータシステムを操作するのは、わずかに20%から10%程度である。
端末利用はこの20%から10%の話である。

クレジットのついでに売上報告利用は効果として正である。

また、テナントへの各種お知らせや、各種届出の中で売上報告利用も正である。

もし、クレジットを行わない、テナントとのコミュニケーション利用としてPCを利用しないということであり、テナント数は小規模(10から20)であれば、従来の紙ベースの売上報告をお勧めする。
いずれにしても売上を証明するためのレジ精算ジャーナル(紙ベース)を回収する必要があるからである。

効率化という意味では、紙ベースの売上報告からコンピュータシステムに入力する時間はわずか、5分程度(50店舗では10分から15分)で、テナント売上報告用の端末設置は費用対効果のポテンシャルは低い。


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