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ギフトカードとポイントシステム [ショッピングセンター販売促進活用]

【SCのポイントシステムの問題点】

ショッピングセンターの販売促進として、ポイントシステムが導入されていることが多い。
ポイントシステムは、一般的に買い物ごとに100円単位に1ポイントがお客様に付与され、500ポイントが貯まったら買い物券として利用できる仕組みである。

狙いは、ポイント発行によりお客様の囲い込み戦略であるが、どこの商業施設でもポイントシステムを導入した場合は単なる同質化競争となり、囲い込み戦略といいがたい側面がある。

また、もうひとつの問題点としてSCを運営するデベロッパー又は管理会社が販売促進策として、ポイントカード会員に対しての情報発信としてDMを送ることであるが、ポイントカード会員の個人情報の更新業務に人件費をかける分に対しての費用対効果はどうなのかが、賛否両論があるところである。

【個人情報を持たないギフトカード兼用のポイントシステム】

さて、ここでは、個人情報を持たないギフトカード型のポイントシステムを紹介したい。

ギフト&ポイントカード.jpg

カードに入金チャージができて、買い物ごとにポイントが付与されるシステムである。
お客様の使い方では、ギフト・プレゼントとして利用でき、ポイントカードとしても利用できる。
貯まったポイントを入金チャージして、買い物に利用する仕組みである。

従来のポイントシステムの仕組みは下記の2通りがある。
1.買い物によりポイントを発行したテナントに対して、ポイント分を負担をさせ、貯まったポイントにより販売したテナントに返金する方法。
2.ポイントで販売したテナントに対して、テナントから徴収した共同販促費によりまかなう方法。

上記の2点は、いわばSC内で金額が還流している状態と言っても過言ではない。また上記2については、ポイント負担が販促費の多くを占めて本来の広告宣伝ができなくなるケースも増えている。

ご紹介するギフトカード型ポイントシステムは、ギフトカード機能があることにより、お客様からの入金チャージによりテナント間だけではなく、新たな金額がこのシステムにはいることになり売上も増加することが大きなメリットである。

このカードの管理はセンターコンピュータで残高管理されていることが特徴であり、個人情報を持たないことから、システム運営業務にはお客様情報の入力更新とカードの送達業務などの人件費はかからないのが特徴である。

SCの差別化戦略には、費用対効果という面ではかなり期待できるシステムである。

【システム導入投資】

気になるのは、システム導入費用であるがこのシステムはASP型であるので、システム自体の初期費用は百万円ほどである。
端末は専用端末で1台9万円ほどで導入が可能であることから、通常のポイントシステムを導入するより投資額はかなり低い。
通信インフラは、Lan接続も当然であるが端末単体でインターネット接続が可能であることからBフレッツ・ADSL・ISDNが利用できることにより、必ずしもインフラ工事は必要がないところも魅力である。

【システムのランニング費用】

システムのランニング費用はないが、クレジット会社の手数料に似た仕組みで、このカードで買い物をした時点で、数パーセントの手数料が発生するが、料率はかなり低く抑えられている。
デベロッパーはテナントに対して、この手数料率として契約することが可能である。
従来のポイントシステムはポイント発行店がポイント相当額を支払うのに対して、このシステムでは商品を販売したテナントが手数料を負担するクレジット方式であることから受け入れられやすい。

このシステムは費用対効果という面で導入されていくのではないかと考えられる。



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