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SC内で発生するリスクマネジメント [SCの運営管理]

SCの日常の運営管理を行っていくうえで、もっとも力を入れなければならないことは、来店されるお客様の安全管理である。
多数のお客様が来店される中で、すべての事故・クレームをなくすことは理想であるが、100%なくすことは不可能でもある。
しかし、1度おきた事故・クレームは2度起こさないように管理していくことはできることである。
以下に事故・クレームの管理手法を紹介したい。

■事故・クレームの情報管理について

不幸にも、事故・クレームなどが発生してしまった場合には、発生から対処・経過・処置までの情報管理が重要となる。
この情報管理は記録するだけではなく、SC内で起こったひとつひとつの事故・クレームの処理状況を常に情報共有して最善の対応を行なっていく必要がある。
例えば、館内での事故が発生した場合はいつ誰がどのように受けたか、事故内容と処理の状態をリアルタイムに管理する。
事故内容によって、即日に終了しない場合もあり経過管理を行い最適な対応をおこなっていく必要がある。
このような業務管理を紙ベースで行なうことは困難であり効率も悪い。
SCはテナント・デベロッパー・管理会社・清掃警備などの委託会社などの水平連携で運営されている。
SC館内で起こる様々な事故・クレームは時刻・場所を問わず発生し、SCを構成するテナント・各委託会社がかかわることが多い。
SC館内で発生した様々な事故・クレームをデータベース化しデベロッパーと委託会社が情報共有を行い、処理状況(処理済・未処理・問題発生)を明確にし対応していくことが必要である。
データベース化の最大のメリットはデータを蓄積して検索することは当然である。
事故・クレーム対処に対する連絡体制が緊密になることと、報告内容が標準化され早い段階で情報を知り、即応体制が組めることである。


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■事故・クレームの再発防止策

事故・クレームをデータベース化することにより、発生した場所・時間帯・担当者・施設・テナントなどのカテゴリに分類することができる。
例えば、1年間にエレベーターについて発生した事故やクレームを時間帯別に集計し事故・クレーム頻度の高い順に整理し、内容を分析することによって原因は何かが明確化される。
原因が明確になれば最も的確な対応策を図れるのである。
また、過去の事故・クレームの処理方法と結果をパターン化し事前にマニュアル化及び対応方法を用意することにより再発した場合にもっとも適切な対処を即時に行なうことができる。
事故・クレームはないことが理想であるが、予測できない事態が発生することも考えられまったくゼロとすることは不可能である。
過去の蓄積された事故・クレームをデータ化することにより、同様な事故・クレームを防ぎ、万一発生してしまった場合でも最も適切に対処していくことが可能となる。
データ化されていなければ、担当者ごとのその都度の対応となりSC全体での原因の究明と防止策は出難い。
事故・クレームはSCの安全対策だけではなく、根幹には顧客満足度の向上の重要な情報源である。
再発の防止を積み重ねておこなっていくことは、SC全体の改善でもありご来店されるお客様への最高のサービスであることを忘れてはならない。

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